レスターの奇跡、しかしもっと凄い話がある。
久々のサッカー記事です。
昨日トットナムがチェルシーに引き分けたため
レスターの優勝が決まりました。
球団創設132年でプレミア初制覇
昨シーズンを残り8試合でなんと最下位で
終わってみれば14位と、かろうじて降格されなかったチームが
トップリーグを制覇したことで全世界から称賛の声が上がっています。
しかし、サッカーの歴史を見るとレスターよりもっと凄い話があるのです。
FCカイザースラウテルン。
ブンデスリーガ好きな方ならわかるようなチームでしょう。
人口およそ10万程度のこの町で実はレスターの優勝を超える
サッカー歴史上最も素晴らしい感動が今からおよそ20年前に起きていたのを
皆さんはご存知でしょうか。
カイザースラウテルンは実は1950年代にリーグを2回制覇するなど
名門のチームでありました。
しかし、1990年のリーグ制覇後チームは徐々に低迷し
リーグ順位は一桁台を守ったものの、優勝からは遠ざかりました。
そして95ー96シーズンには、リーグカップを制覇したものの
リーグ16位と1964年のブンデスリーガ創設後初の2部降格に陥ってしまったのです。
2部に降格したチームを救ったのは
のちに、カイザースラウテルンの英雄となったオットー・レーハーゲル監督です。
どちらかというと、日本のサッカーファンもしくは2000年代になってから
サッカーが好きになったファンからしたら彼はギリシャをEURO2004を優勝に導いた名将として知られているでしょう。
2部に降格したカイザースラウテルンに就任したレーハーゲル監督は
アンドレアス・ブレーメなどを中心とする強力なディフェンス陣を作り上げ
たった1シーズンでチームをブンデスリーガに復帰させ
昇格したシーズンにリーグを制覇する奇跡を起こしたのです。
2001年、レーハーゲル監督がギリシャのA代表チームに就任し
カイザースラウテルンも1部や2部を行き来する弱小なクラブになってしまいましたが
レーハーゲル監督が築き上げたカイザースラウテルンを
サッカー歴史で最も素晴らしい奇跡を起こしたチームの一つとなりました。
さて、来シーズンはチャンピオンとして
リーグはもちろんのこと、チャンピオンズリーグにも出場するレスター
ちなみにカイザースラウテルンはリーグを制覇した次のシーズン
ブンデスリーガでは5位、チャンピオンズリーグでは8強の成績を残しています。
リーグ優勝チームにシード権が与えられるようになり
レスターは来シーズンチャンピオンズリーグでトップシードとなり
他リーグの今日ごとの対決は避けられません。
ラニエリ監督のサッカーは守備や中盤でのプレッシャーを強め
バーディーや岡崎、マフレズを中心としてカウンターアタックを武器としており
レーハーゲル監督のカイザースラウテルンにとても似ているとも言えるでしょう。
来シーズンのレスターのさらなる飛躍が期待しましょう。