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電通社員の過労自殺について一言

Hong Kyu David Park 2016. 11. 11. 15:32

電通で働いていた女性社員の高橋まつりさん(当時24歳)が過労自殺した件。


電通では社内を22時で全て消灯させたり、残業時間の上限を設けたり

社長が社員に向けて直接ビデオメッセージを送るなど、対応に追われているのですが

多くの人々からパワハラ問題が取り上げられている等

今回の事件は残業時間だけで見てはいけないのは誰もが知っている事実です。


ただ、未だ「仕事が辛かったらやめればいいのに」という声も少なからずありますが

僕は彼女は絶対やめられなかったと思います。

これからその理由について語ります。


まずは、パワハラが与える影響についてです。

僕はこれまで3年ほど社会人をやらせていただいていますが

幸いなことにパワハラといったパワハラは一度も経験したことがないです。

(ちなみに1度転職しているので、2社で働いています。)


ただ、あちらこちらでパワハラの話を聞くとやっぱりわかるのが

「ガチなパワハラをされると精神的に追い詰められすぎていて、やめるとかの選択肢が頭の中に出てこない。」という話です。

やっぱり追い詰められると、冷静にそして論理的に考えなければいけないところで

理性が働かなくなってしまうのものなのではと考えてしまいますね。


また、どこのメディアもなかなか取り上げられないものですが

彼女の家庭環境についても一度は知るべきなのではと思います。



親が早くも離婚し、彼女はどうやらお母さん一人で育てたようです。

物議を醸したくないので、先に言いたいのはシングルマザーの家庭で育ったのが悪いという話ではありません。


どういうことかというと

シングルマザーで育てた分、物凄く苦労されていたと思います。

仮に彼女のお母さんが、経済的に余裕があるとしても

やはり、親の一人がいないというのは、家庭全体で言うと辛いところもあったでしょう。


そんな中、彼女のどっかにお母さんにこれ以上苦労させたくない、楽にしてあげたい気持ちが働いてたのではと私は考えております。

私の家庭は親が二人ともいますが、経済的に恵まれている環境ではなく

これまでの日本での生活で一度も仕送りをもらったことがありません。

大学4年の時は、大学院進学か、就職かに迷って悩み、成績不振で奨学金が切れてしまい

学費を払えず、除籍になりそうになったこともありました。

(その後、クラウドファンディングで無事卒業しております。)


当時僕もよく言われていたのが、とりあえず学校やめて、稼いでから復学すればという話です。

しかし、追い詰められていた自分はそういう考えになかなかなることができませんでした。

ここで学校をやめてしまうと、2度と戻れなくなるのではないかなと。


自殺した女性社員でいうと

「ここで会社をやめたら、1年足らずでやめてしまう根性のないやつに思われるかもしれない」

こういった考えがあったのではないかなと思ってしまうのです。


ましてやこの日本社会というのは未だ転職というものをいいというふうに見る企業はなかなかありません。

1年足らずでやめてしまうとなおさらそうなりますね。


結果として、彼女はもう帰らぬ人となってしまいました。

大変の幼少期を過ごし、それでも東大を卒業し、明るい将来が待ってるはずだった

若者一人が、自ら命を絶ってしまったことは本当に残念としかいいようがありません。


彼女の死を無駄にしないためにも、これから社会全体で今回の問題を多方面で考えるべきではないでしょうか。

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