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安倍首相に慰安婦に対するストレートな質問を投げかけたハーバード大学の在米韓国人学生 본문

日本と韓国 (日本語)

安倍首相に慰安婦に対するストレートな質問を投げかけたハーバード大学の在米韓国人学生

Hong Kyu David Park 2015. 5. 5. 17:51
”突発的(Provocative)な質問になり得るので、申し訳ありません。しかし韓国と縁が深い自分にとって心痛い問題ですので、質問せざるを得ません”

6泊7日の日程で訪米した安倍晋三総理大臣の初公開行事であった27日のハーバード大学のケネディスクール講演。安倍総理はおよそ9分の短い演説の中で慰安婦問題を含め、歴史問題については一言も言及しなかった。総理大臣の演説は日米同盟の強化やアベノミクスに焦点が当てられた。


演説後の質疑応答の時間に、ハーバード大学の学生たちも、日米のエネルギー条約や東アジア地域紛争の緩和のための日本政府の努力といった日本に友好的な質問がされていた。この中で慰安婦問題を引っ張り出したのが4番目の質問者であった韓国系のジョセップ・チェ(韓国名チェ・ミンウ、20)さんだった。

ハーバードロゴイリのパーカー姿のチェさんは丁寧かつ落ち着いた口調で”日本軍と日本政府が慰安婦の動員に関与した明らかな証拠があるにも関わらず、なぜ日本政府は未だ、数十万人の慰安婦を強制的に連れ出した事実を認めませんか”と問いかけた。

彼は安倍総理の目の前で’性奴隷(Sexual Slavery)’というストレートな言葉を使った。今回の訪米期間中、歴史問題が表面に浮かび上がらないようにしていた安倍総理に答えざるを得ない質問を投げかけたのである。

安倍総理はこの質問に対し”慰安婦問題に関しては、人身売買の犠牲となり、計り知れない苦痛を経験した方々のことを思うと、私も心痛いです”としながらも、その主体が誰であったかというのは明確にしなかった。慰安婦問題に対する謝罪の言葉や表現は一切なかった。むしろ安倍総理は”日本は2014年に2000万ドル、2015年に2200万ドルを、性的暴力検証のための基金として支払った”という日本の立場を説明した。

チェさんはこの行事が終わった後、取材に対し”昨日慰安婦被害者の方がハーバードの学生との面会で、自分の経験談を証言し、涙していらっしゃってるのを見て、とても悲しかった”といい”朝早くケネディスクールの前で他の生徒100人と反安倍デモを行った後、慰安婦関連の質問のために講演に参加した”と説明した

安倍総理の応えに対してチェさんは”元々安倍総理が、歴史問題について謝罪すると思わなかったが、日本が女性の人権のために努力してると強調したことに対してはとてもがっかりしている”と話した。彼は”慰安婦問題は、単純に韓国と日本の間で解決すべき問題ではなく、普遍的な女性に対する人権侵害の問題”といい”歴史問題を否定する日本が、どうやって女性の人権問題に触れられるのか”と話した。

彼は”慰安婦問題は、アメリカの学生の中にはあまり知られてないが、この問題について少しでもわかっている学生は、人種、性別を問わず皆怒りを覚える”といい”ハーバードの学生に、この慰安婦の問題をより知ってもらうために努力していきたい”と話した。

チェさんは、アメリカ・コロラド州で生まれ育った韓国系2世だ。2013年の大学入試で、ハーバード大学とプリンストン大学に同時に合格し、地域社会では逸材とされていた。

高校時代は校内新聞の編集長を務めたほか、国際情勢ディスカッションクラブを立ち上げ、シリア内戦や北朝鮮問題などを、人権や国際関係について興味深い学生であった。

チェさんは現在ハーバード大学北朝鮮人権問題研究会や政治研究会など二つのサークルの代表である。専攻は経済学。彼は”韓国のこともっと勉強するべく、今年の夏休みは韓国でインターンをすることにした”といい”まだ韓国語が上手ではないので、インターンしながら語学も勉強するつもり”と語った。
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